臨床工学技士をしていると何でもかんでも修理してくれみたいな事ありませんか?
なんかベッドとか車いすとか、キッチンタイマーとか・・・
でもその中にはしっかりと対応しなければならない物もあると思ってます。(全部対応してますけど)
それは3Pのテーブルタップです、だいたいですがふた月に1度くらいでテーブルタップは運ばれくるような気がします。
買えば安いものですが、貧乏症の私にはなんとしてでも復活させたいものの一つでもあります。
今回はテーブルタップの修理特集とします。
ちなみにですが、電気工作物を修理する場合、電気工事士資格がいるのでは?と考えますが、法令的には引き込みコンセント及び配線までが電気工事士の資格が必要です。
テーブルタップなどの修理に関しては、無資格でもOKです。
もちろん100Vの交流を扱うのですから、しっかりとした知識と技術を習得した素人でないと作業は厳禁ですよ。
作業する場合は完全自己責任です。
まず運ばれてきたテーブルタップはこちら⬇
写真でもわかる通り、なんと3Pプラグのテーブルタップがなぜか2Pに改造されているではありませんか・・・!!!!
そしてテーブルタップから電線が2本飛び出しています・・・
これはいけません!!
テーブルタップから線がもろむき出しなので、
ケーブル交換修理としましょう。
以外と知られていませんが、
テーブルタップの修理には電気工事の い・ろ・は が詰まっています。
それは、電線の剥き方、電線の取り回し、接続方法、最終チェックです。
簡単なようで全てが難しく、極めるには10年はかかります(笑)たぶん
それでは修理にうつりましょう。
まず基本知識から
写真のコンセントは3P使用のコンセントです。
どのコンセントも向かって左側の穴が少し縦に長いのはお分かりでしょうか?
この長いほうが接地側になります。
ぞくにアースとか言ったりします。
アース=緑と考えている人は多いですが、屋内配線でのケーブル色は白です。
そして右側が非接地側でだいたい黒を用いています。
単層2線式の配線ではこの2つだけでいいのですが、
みなさんの自宅に配線されている電気というのはだいたい単層3線式になます。
色は白、黒、赤です。
白ー黒 100V
白ー赤 100V
黒ー赤 200V
となります。一応知識として知っておきましょう。
でもテーブルタップの修理には上記の知識は微塵も必要ありませんのでご安心を
今回は2線のケーブルを3線のケーブルに交換するので3線のケーブルを用意しました。
必要な方はラグ端子も用意します。
ラグ端子とはぐぐってください。
(今回は端子を使わず電線とネジだけで修理しました。もちろんラグ端子を使ったほうが耐久性が飛躍的に伸びるのでラグ端子修理をおすすめします。)
ケーブルにはもちろん3線式のケーブルを用います。
まずテーブルタップのネジを回し、テーブルタップを分解します。
分解したら、既存のケーブルを取り外し、新しいケーブルの位置合わせを行います。
テーブルタップ内での取り回しを考えてマジックで被覆を剥ぐ位置を決めます。
位置が決まれば良く切れるカッターや電工ナイフで薄ーく切れ込みを入れます。
この時絶対強く切れ込みを入れない事です。
本当に薄ーく切れ込みを入れるだけですよ。
理由は中の導線に傷が入るからです。
少しの傷が入るだけで、少しの金属疲労で簡単に電線は切れます。
特に単線では顕著です。
ほとんどのテーブルタップはより線といって細かい導線が寄り合わされています
基本は一緒です。
次にラジオペンチなどの切り込みをいれた箇所から被覆を剥いていきます。
少しずつ少しずつするのがポイントです。
初心者はカッターでそのままケーブルを剥ぐ方法(そぐ様に)がありますが、
まずは上記の方法を習得しましょう。
ペンチやニッパなどで切り込みをいれて、剥いていく(ズルッと)
方法がありますが、あれは絶対にやってはいけない方法です。
内部の電線に絶対傷が入ります。
あの方法をやっていいのは、ベテランだけです。
電気屋さんでも禁忌の方法です。
切り込みを入れたケーブル被覆をうまく履いで、そのままズルーっとむけば
こうなります⬇
基本的に電線の色は白が接地側です。
でもね、各コネクタ部とコンセントの位置が合っていればOKなんですが・・。
ひとつだけ!!
保護接地の端子だけは間違わない様に!!
保護接地の端子に非接地端子をつなぐと機器の外装がいきた状態となり感電しますので!!
コンセントプラグの保護接地(オス)とテーブルタップの保護接地(メス)
がしっかり対応している事を確認する必要があります。
今回は赤を保護接地線、白をコンセントの向かって左側の接地端子、
黒をコンセントの向かって右側の非接地端子にしました。
各電線をテーブルタップ内での取り回しを行い位置決めをしたら、
マジックなどで印をつけておきます。
電線を止めるネジの手前5mm程度につけておきます。
次に電線の被覆をはいでいきます。
上記のように電線曲げてぎゅーっとします
よく切れるカッターを当てて、中の電線に刃が当たらないように切れ目をいれます
そして全周を同様に行い、端っこをひっぱればこうなります。
端っこを引っ張っても電線が出てこない場合は、カッターで電線の被覆を
削ぎ落とし、上記の写真のようにしてもOKです。
むけた被覆をペンチなどで持ってぎゅーっとするとむけます。
この時電線をねじりながら剥ぐとなお良いですよ。
次にテーブルタップの接続部ネジに電線を時計回りに巻き付けます。
この時巻き付けた電線の最後は既存の電線の下側にくるよに巻きます。
あまった電線は切ります
ぜんぶ配線完了しました。
あとはテーブルタップのコンセントと(メス)テーブルタップのプラグ(オス)の各位置が同様に対応しているかどうかをテスターで確認します。
各、部位同士の導通が対応しているかどうかを調べています。
そしてこれは、端子同士が短絡していないか調べています。
すべてのチェックが終わればこれで晴れて
修理完了!!